主人公ハチマキ(星野八郎太)は宇宙ステーションでデブリ(宇宙ゴミ)回収を仕事にしている職業宇宙飛行士だ。
自分の宇宙船を手に入れるため、同僚のユーリやフィー、新人のタナベとデブリを回収する日々。
今年で4年目を迎えた25歳、そろそろ自分の生き方を考え始めてきた。
2075年。
地球、宇宙ステーション、月の間を、旅客機が普通に行き交う世界で、ハチマキはどう想い、成長していくのか。(公式より)
このアニメは面白い。
一言で言うと近未来青春アニメ。
この作品は割と知名度があり、「一般人にはあまりしられていないアニメを紹介する」というこのブログの趣旨に反するかもしれない。
だが、スタートからあまり美少女アニメ紹介が続くと、獄長が変態だと思われるので、ここらで骨太なアニメを持ってくることにした。
ちなみにデブリとは、使用されていない衛星、 ロケットの部品、 それらの部品同士の衝突により発生した破片が、 そのまま軌道上を回り続けている人工物体のことをいうらしい。
要するに宇宙のゴミである。
そのデブリ問題を始め、資源問題や宇宙開発、哲学、生命倫理学、未だに戦争やテロが起こっているという政治的テーマも扱う。
昨今の萌えアニメ慣れしている方には、若干地味な絵に物足りないかもしれない。
だが、これさえ乗り越えれば、この作品を必ず楽しめることができるだろう。
万一未見の方は即視聴するべきだ。
SFアニメを代表する作品
アニメを見るうえで、第1話の内容を見て、それ以降を見るかどうか決めるという人がよくいる。
また、2~3話見て、一瞬だけ見て、という人もいるだろう。
この作品、特に萌え要素もなく、SF嫌いの方は、途中で見るのをやめてしまうかもしれない。
俗っぽい主人公に、野暮ったいヒロインなど最近のアニメと比べると、少々取っ付きにくいのは確かだ。
だが極長が思うに、この「プラネテス」はややスロースタートなアニメである。
もし、挫折した方は問答無用で再挑戦してほしい。はっきり言うが、7話以降は、全て神回である(獄長調べ)。
さらに、伏線もしっかりしているので、全話2周見ることをおすすめする。
後に理解出来ることも多い。
熱い名ゼリフの数々
獄長の主張する、良いアニメの条件として、キャラクター、音楽、そしてセリフ回しがある。
ネタばれになるので、内容は避けるが、このアニメにも熱い名ゼリフが多々存在する。
加えて、決めゼリフ以外のさらりとしたシーンのセリフ回しもとても良いので、注目してほしい。
それともう1つ、キャラを引き立たせる方法として、口癖を持たせるアニメがよくあるが、この「プラネテス」に限ってはあまりない。
それでいて、主要人物のキャラはかなり濃く、非常に魅力がある。
理由は各キャラひとりひとりに過去のストーリーを深堀りさせているからだろう。
ついでに作品の中で「You copy?」「I copy!」などと言うやり取りがあるが、実際の英語圏では使わないらしい。
だが、この世界特有の何とも聴こえの良いセリフである。
音楽に関しては、全26話同じOPなのが気になるが、映像はかなり凝っているようなので興味ある方は閲覧するといいだろう。
人類が空を飛ぶこと、さらには宇宙への挑戦の歴史がマニアックに描かれている。
谷口作品にはずれなし
さて、この「プラネテス」が23世紀に残すべきアニメかどうかだが、ここは認定とさせていただきます。
おめでとうございます。
皆さんも、この「プラネテス」を最後までご覧いただき、業界大注目の甘々なラストをぜひ堪能してもらいたい。
ちなみに認定基準は私、ういぐる☆獄長の独断と偏見で行われております。
異論は認めない。
最後にこの作品は、谷口悟朗という方が監督している。
面白いアニメの見つけ方として、例えば、お気に入りのアニメが出来たら、監督で探ってみるのもよい。
「谷口作品にはずれなし」と知人のアニメ評論家O氏も語っていが、確かに他作品に「無限のリヴァイアス」「スクライド」「コードギアス 反逆のルルーシュ」など名作が多い。
他にも、原作者、声優、製作会社などの繋がりで辿ってみてもいいだろう。
アイキャッチ画像:https://video.unext.jp/