クイーンズ・ブレイド
国の女王を決める4年に一度の命懸けの闘技会、クイーンズブレイド。
建国から続く伝統に従い、最も強い女性がこの国を支配できる。
12歳以上の女性であれば、たとえ他国の者でも、人間でなくとも、知的生物の女性であれば参加が認められる。
競技会はルール無用の殺し合い。
己が得意とする武器や殺人技を駆使した命懸けの試合となる。
一方が試合放棄するか、動けなくなるまで決着はつかない。
そして戦いの模様は宮廷魔術師の魔法により、全国土の水晶球に中継される。
民衆達はその戦いを熱狂的に観戦するのだ。(公式より)
とあるが、これは同名のゲームブック『クイーンズブレイド』で、実際はこれを原作としたアニメ。
ゲームブック版と比べると、エピソードや設定、ストーリー内容が若干異なるとのこと。
しかし、このアニメは面白い。
一言で言うと美少女格闘露出アニメ。
露出の部分を変態に書き換えてもいい。
あからさまな性描写はないものの、アニメ初心者には目を覆いたくなるほどの露出シーンが数多く存在する。
だが、これを乗り越えれば、この作品を楽しめることができるだろう。
このアニメ、つっこみどころがそのまま見どころとなっている。
格闘アニメでありながら格闘シーンのチープさとチートさ、音楽の壮大さとストーリーのあっさり感とのギャップ、カメラワークの見事さ、どれもつっこみながら吹きださずにはいられない。
さらに、戦闘その他のシーンで、わざとらしく服が破れたりするのだが、それには一切触れていないのがいい。
いつかどこかでも触れたが、アニメとは一にも二にもキャラクターである。
全体的なあっさりストーリーとは反対に、キャラの造形が意外に深いのに驚く。
さらにこのアニメ、キャラクターデザインの原案者が 何と一人ひとり別らしい。
ゲーム原作ってそうなんだろうか。
このように、褒めたいのか、貶したいのかよく分からないのがこのアニメである。
簡単に言うと、バカでくだらないことをすごく真面目に制作しているのが、楽しみどころじゃないだろうか。
・実力派声優勢揃い
現在、声優というのはかなり人気の職業らしく、専門学校や養成所に通う声優希望者は毎年2000人以上いるといわれている。
そして、そのほとんどがデビューすらできず諦め、更にデビューしても、長期にわたって活躍し続ける声優はほんの一握り。
人気だけでも出演できる可能性のあるTVタレントと違い、出てるだけでかなりの実力があると思っていい。
よって、同クールで何作も出演したり、主役を張ったりする声優はエリート中のエリートと言えるだろう。
この作品、エロ路線のわりに非常に声優が豪華であり、そうとうな猛者ぞろいである。
いろいろな他作品を見るようになり、改めてこの作品を見直すと「あの声優があんなセリフを・・・」と極長は思わず、鳥肌がたってしまうのである。
・歴史に残るエロアニメ
ところでこの「クイーンズ・ブレイド」だが、23世紀に残したいアニメ100選に文句なしに認定とさせていただく。
理由は獄長が推奨するエンターテイメントの定義、「くだらないことを真面目にやる」が顕著に見られためである。
それが最も色濃く現れてるのが、OVA第5話「堕天!逸楽のナナエル」である。
これは常軌を逸しているので、ぜひ一度視聴していただきたい。
これは、選ばずにはいられない。
選ばない理由がない。
もしかすると、見る人が見れば「けしからん」となるんだろうが、この制作の意図が理解出来ないのはとても哀れなものだ。
まあ、真の評価は後世のアニヲタに議論してもらうことになるのだが。
実際、西鶴の好色物なんか教科書に載ってるからな。
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最後に、真面目な話になるが、「過激な性描写を含むマンガやアニメなどの流通を規制する東京都青少年健全育成条例の改正案が2010年12月15日午後、東京都議会の本会議で可決され、成立した」らしい。
この件に関しては多くの有識者がコメントしてるため、浅学な獄長などがあえて口をはさむことはない。
ただ、日本が誇るアニメ、マンガ文化が衰退しないことを願うのみである。